タマネギの鱗片
The calls
石塚千夏・大屋春菜(美東中学校1年)


細胞の秘密を“推理”

タマネギの細胞を顕微鏡で調べる石塚さん(左)と大屋さん=沖縄市立美東中

 「理科の授業で、植物が呼吸するのに必要な葉の気孔について学び、植物の細胞に関心を持った」と石塚さん。理科の比嘉俊教諭の指導で身近な野菜であるタマネギの鱗片を題材に取り上げた。「鱗片」とは、生体物の表面を覆ううろこ状の構造物。タマネギには、中心から10層ほどの鱗片があり、その細胞の様子を顕微鏡で調べている。
 タマネギを剥き、中心から3層目と4層目の鱗片のそれぞれ内側と外側の皮膜の細胞を観察。「タマネギの芯に近い内側の皮膜の細胞は小さくて、外側の皮膜の細胞は大きい」と予想したが、実際は逆だったことなど、新たな発見があったという。
 このことについて「外側の細胞は分裂して小さくなったのでは」と“推理”する石塚さんの将来の夢は「法人類学者」になること。科学捜査のテレビドラマを見たことがきっかけで、小学生のころから自宅にある顕微鏡で指紋などを見るのが好きだったという。
 部活でマングローブを観察していた姉の影響で研究を始めたという大屋さんは「植物の種類によって大きさや形が違うのか、ほかの野菜の細胞も調べてみたい」と興味津々の様子だ。

識者コメント

 観察結果が予想と違ったことの説明を考えたのは良かったと思います。今度はその説明が正しいか、工夫して調べる必要がありますね。また、水耕栽培で発根させ、根の成長と細胞の大きさの関係を調べるのも面白いかも。(西平)

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