去年の“実感”確かめる

小さい頃からチョウ好きという北村澪さん。暑さ寒さの中で観察を続け、チョウの出現パターンはすぐ分かる=名護市内
1年間の変化が見たかったので、暑い夏も寒い冬も頑張って調査地に通った。その結果、気温が27度になるとチョウの数が増え、30度を超すと日陰に隠れてしまうことが分かった。暑さ寒さを現場で体験しているだけに「暑すぎるとチョウも熱中症になるはず」と実感がこもる。
また、小さい台風では変わらないのに、大きな台風の後にはチョウがすっかり消えてしまった。今年も毎月調査地に通い、気温とチョウの活動の関係や、どのくらいの強さの台風でチョウがいなくなるのか、嘉津宇岳と名護岳の両方で調べている。
昨年の調査でチョウの種類を見分ける目も鍛えられた。昨年は羽の色や柄を見たが、今年は飛び方で区別できるように。「オオゴマダラはゆっくり。イシガケチョウは水泳のバタフライみたいにバタンバタンと力強い」。豊かな感性と表現力でチョウの世界を楽しみ、「調査は3年間続けたい」と笑顔を見せた。
識者コメント
継続は力なり。飛翔中でも種同定できるようになって、センサスもはかどりますね。種類や数の多い場所の比較的短いルートで、季節ごとに何回か早朝から夕刻までチョウの日周活動を調べておくのも役に立つと思います。(西平)
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