おおざとのコウモリたんけん
黒田森海(琉大付属小1年)


身近な存在の生態探る

家の近くでコウモリが好むフクギの実を拾う黒田森海君。去年はたくさんの食べかすが落ちていたのに、今年はどの実もきれいなままだ=南城市大里の自宅近く

 昨年の夏、南城市大里の古い集落に引っ越した。近くの御嶽の森の上を、湧き出るようにたくさんのオオコウモリが飛び回る。夜には「キャッキャッ」とにぎやかな声が聞こえ、コウモリはすっかり身近な動物になった。1年生になりサイエンスクラブを知ったとき、一番に頭に浮かんだのがこのコウモリだ。
 コウモリをよく見かけるのは夕方。高い木や実のなる木に集まって、木の下には食べかすが落ちていた。そこでコウモリが好きな木の特徴や食べかすの中身を調べてみようと思い立った。
 ところが、昨年あれほど見たはずのコウモリが今年はなかなか見つからない。空を飛ぶ姿は見かけるが、昨年はよくぶら下がっていた木にも今年はほとんど来ていない。
 身近だった存在が遠ざかり、気持ちが離れそうになったとき、「学校によくいる」と聞いて琉球大学の中を探してみた。するとあちこちのガジュマルの下に食べかすを発見。同大でコウモリの研究をする中本敦さんから話を聞いて、いろんな種類の植物の食べかすも見せてもらい「やる気が出てきた」。
 自宅では「来ないなら呼んでみよう」とベランダにえさ箱を置いて、コウモリの訪れを待っている。

識者コメント

 ことしはみつからずに、ざんねん。いつもおなじとはいえないことが、わかりましたネ。おびきよせさくせん、うまくいくかたのしみですね。こうえんのきのしたで、たべておとしたみをさがすのも、よいかもしれません。(西平)

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