カバマダラの蛹の研究
中嶋連誠(瀬底小5年)


ピンクと緑 なぜ変わる

カバマダラのさなぎの色が決まる仕組みを探る中嶋連誠君。外敵に食べられないようかぶせている洗濯用ネットに秘密がありそうだ=本部町瀬底の自宅

 オレンジ色が美しいチョウ・カバマダラは1センチほどのころんとしたさなぎをつくる。自然では緑色が多いのに、昨年飼育したものは、ほとんどが薄ピンクになった。なぜ色が変わるのか不思議に思い、これまで70匹もの幼虫を飼ってその秘密を探っている。
 昨年のピンク組は室内で飼っていた。自然のものと違いが出たのは、野外と室内で日光の量や湿度が違うからか、水のpHや背景の色によるのか-。さまざまな仮説を立て試してみた。
 野外に出すときは、食草であるトウワタの鉢に幼虫をつけ、外敵に食べられないよう白い洗濯用ネットをかぶせている。すると、水や置く場所などの条件に関わらず、ネットについたさなぎはピンクに、トウワタの茎についたさなぎは緑色になった。
 そこで背景色に着目してネットを緑色に染め、周りを緑色のTシャツで覆って「緑の世界」で育ててみたが、結果はピンク。白いビニール袋にもピンクのさなぎがついたと言い「人工物だとピンクになるのかな」と首をひねり、なかなか謎は解けない。

識者コメント

 人工物と自然物の違いに着目した事は素晴らしいと思います。もっと細かく検証してみましょう。
 さなぎになる直前(エサを食べなくなった時)にトウワタとは違う植物を入れたらどうなるのでしょうかね?(瀬名波)

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