蜻蛉(トンボ)学


大城航(那覇市立泊小6年)

習性、環境変えて調査


珍しいトビイロヤンマの標本を手に笑顔をみせる大城航君=那覇市

 3年生、5年生のときにもトンボについて研究した。ヤゴの飼育実験や羽化記録を行い、生態観察を重ねた。今年はその集大成として、研究を続けている。
 那覇市在住の大城君。自宅屋上にビオトープを作り、都市部でもトンボが産卵するのか試している。7月に設置して以来、雨の後にトンボが数匹集まることはあったが、まだ産卵はないという。またヤンバルのいくつかの林道で、車で移動しながらトンボを採集し、林道の環境とトンボの種類を比較している。同じ林道でもトンボが多く集まる場所とそうでない場所があり「水場から近い場所にトンボは多い」と予想する。大宜味村の田んぼでは珍しいトビイロヤンマも採集できた。標本にし、どんな環境に生息するかを調べている。
 2億9千万年前に生息したトンボの祖先メガネウラについて調べ、模型作りにも取り組む。重量も再現するため発泡スチロールで制作。「もっとメガネウラの詳しい情報がほしい」と資料探しにも余念がない。模型を作ることでメガネウラだけでなく現生トンボの知識を深めている。

〈一言アドバイス〉

 池などの止水に産卵するトンボの仲間は、広い範囲を飛び回って繁殖できそうな水辺を探します。自宅のビオトープに、どんなトンボが最初に産卵するのかを調べてみても面白いと思います。メガネウラの模型造りも頑張って下さい。(佐々木)

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