水路型津波実験装置の開発~リーフが津波に与える影響を調べる
仲門 菜月、兼本 詩織、喜友名 正弥、前田 誉志生
伊波 亮哉 地球科学同好会 球陽高校2年


沖縄の海知り防災に

水槽(背後)作りから試行錯誤を重ね、津波へのリーフの影響を調べる球陽高校地球科学同好会=沖縄市の同校

 東日本大震災で大きな被害を出した津波。沖縄の島々は「自然の防波堤」とも言われるサンゴ礁のリーフで囲まれている。球陽高校地球科学同好会の2年生5人は、このリーフが津波にどのように影響するか、実験を始めた。
 まずは水槽作りからだが、マニュアルがあるわけではない。長さ1・8メートルもある壁面を水が漏れないように密着させるにはどうすればいいか、すぐには乾かない接着剤がずれないように固定するにはどうすればいいか、知恵を出し合いながらの試行錯誤だ。
 喜友名正弥君は「土台がしっかりしないと実験は始まらない」と気を引き締め、伊波亮哉君は「津波のことしか考えていなかったが水槽作りから考えるのも面白い」と予想外の経験を楽しんでいる。
 水槽が完成すれば波を起こし、サンゴ礁の有無やサンゴ礁と海岸線の距離、サンゴ礁の切れ目など条件を変えて、陸地が被る水の量を計測する。
 仲門菜月さんは「地震の仕組みなども学んで、起こっている事柄の理屈が分かるようになってきた」と手ごたえを感じている。前田誉志生君は「3・11の被災者を思うと、自分たちが津波を勉強することで何か役に立てるのでは」、兼本詩織さんは「本土とは違う沖縄の海を知ってほしい」と前を見据えた。

識者コメント

 東日本大震災では、津波対策に丈夫な護岸があったものの、さほど効果はありませんでした。島しょ県である本県は沖合にリーフがあり、消波ブロックの役割を果たすとはいえど十分とはいえません。この実験結果を基に、適切な提案を期待しています。(下地)

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