カラマツガイと肉食貝の研究
~貝の研究パート6~
東江孝太 伊是名小6年


図鑑にない貝 工夫し追跡

6年にわたる貝研究を続けている東江孝太君。調査の後は釣りを満喫=伊是名村の内花海岸

 伊是名島の海を舞台にした貝の研究は6年目。昨年は笠型をしたカラマツガイについて調べたが、ことしはカラマツガイを食べる貝にも目を向けた。
 肉食の巻き貝、ツノテツレイシガイは図鑑にも詳しいことが載っておらず、調査は手探りだ。殻にペンキで印をつけて調べたところ、別の岩に移ることなく、同じ岩の上だけで生活していることがわかった。また2匹が交尾しているような様子が見られたことや、口の形が異なる個体が見つかったことから、雌雄同体のカラマツガイ類に対し、この貝はオスとメスが別々であるらしいことが分かった。
 昨年の調査で印をつけたカラマツガイの1匹は、今年の夏までは食べられずに生き残っていたが、ある日食べられて消えてしまった。食べる側も食べられる側も精一杯生きていることを教えられた。
 調査が終われば釣りの時間だ。楽しみながらすることが調査を継続する秘訣だ。海から自然の厳しさも素晴らしさも学んでいる。「来年はこれまで見たことのない肉食貝の卵について調べてみたい」と意欲を見せる。海への興味は尽きない。

識者コメント

 6年もいろいろな貝の観察を続けて、よく頑張っていますね。自分の観察から生じた疑問を解決するために、いろいろ工夫して観察を続けるのはとてもよいと思います。高い所にいるコウダカカラマツガイも観察して比べてみると、面白いかもしれません。(西平)

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